お年寄り貧血

貧血は
若い女性に多いと思われがちだが、お年寄りにも多い。高齢になると体のいろいろな機能が低下して、骨髄の造血作用もしだいに衰えて赤血球などの細胞の少ない血液になるからである。特に、心配のないものが一般的であるが、中には、重い病気によって引き起こされる二次性貧血もあるので気をつけて欲しい。

貧血とは
赤血球に含まれるヘモグロビンという物質の量が減った状態を指す。ヘモグロビンは鉄と蛋白質でできた物質で、酸素と簡単に結合できるため、血液を介して全身に酸素を供給する重要な仕事をしている。このヘモグロビンの量が減少すると、体の中で、慢性的な酸素不足の状態が起り様々な症状が現れる。


    お年寄りに見られる貧血の症状
  1. ボーットする、よくあくびをする、顔色が悪い
    貧血によって血液中の酸素が運ばれなくなる。そのため、脳が酸欠状態になり、顔色が悪くなったり、酸素を取り込むためにあくびを何回もする。
  2. 口角炎になる、舌がツルツルになり食べ物がしみる。
    血液中の鉄やビタミンなどの成分が足りないために起る。
  3. のどがつかえる
    食べ物を飲み込む時うまく飲み込めずに途中でつかえやすくなる
  4. 息切れや動悸がする
    心臓に充分な酸素が供給されないため、ちょっとした運動でいきが切れたり、階段を上っている途中で動悸が起る。
  5. 爪の色が悪い、爪が反り返る
    貧血になると、爪に変化が現れる。爪の色が白っぽくなり、表面ががさがさになる。また、爪自体もスプーンのように反り返る。
  6. むくみがでる
    酸素不足を補うために、心臓が一生懸命血液を送ろうとするので心臓に負担がかかり心臓の働きが弱くなり、血液中の水分が、体内にたまり、むくみが出る。
  7. つかれやあすい
    全身の筋肉に十分な酸素がおくられないために、筋肉が疲労しやすくなる。
  8. 痴呆の症状が見られる
    脳が酸欠状態になり、考えがまとまらなかったり、物忘れがひどくなる。

    お年寄りに見られる貧血の特徴

お年寄りは若い人より活動量が少なく、体の組織の必要酸素量もそれほど多くなく、そのため、貧血の症状があっても年のせいと思ったりほかの病気と間違えたりすることがある。こうしたことから、お年寄りの貧血は発見が遅れがちになるので、注意してもらいたい。


    お年寄りに見られる貧血の種類

貧血には、鉄欠乏性貧血、二次性貧血の二つに分けられる。
鉄欠乏性貧血には
鉄分摂取が少ないために、ヘモグロビンの量が減少するものと、臓器からの持続的な異常出血によるものがある。

二次性貧血には
鉄分の不足はないが、なんらかの病気が原因となり、体内での鉄の循環がうまくいかなくなり、造血機能が障害されたものがある。


    お年寄りに見られる貧血の治療

A.鉄剤の服用
貧血の治療には、不足した鉄分を補うため鉄剤を服用する。しかし、貧血だろうと自己診断して鉄剤を買って服用せず、必ず、専門医に診てもらうこと。

B.食事内容の改善
鉄剤の服用とともに食事からも鉄分を十分に摂るようにする。
  
鉄分が多く含まれている食品には?
   
    動物性たんぱく質:八つ目うなぎ、レバー、貝類(しじみ、あさり)

                              

     ほうれん草、豆類(大豆、いんげん)、海藻類、

                   

このうち、最も鉄分の吸収がよく効率よく摂取できるのは、動物性蛋白質。しかも、ほうれんそうや豆類などの鉄分も少量の動物性蛋白質と一緒に摂る事で体内に取り込まれる吸収率が高くなる。年をとると、肉類を敬遠する傾向があるが、良質の蛋白質を栄養のバランスを考えながら摂るようにしたい。