カゼは万病のもと


お年寄りは
抵抗力(免疫力)が低下しているため細菌やウイルスに侵されやすく、カゼをひきやすい状態にある。カゼをひいて長引かせると肺炎を併発したりするので特にカゼには注意して欲しい。
カゼの典型的な症状であるせき・くしゃみ・鼻水・発熱なども免疫能が低下しているので、病気に対する体の反応が鈍くなり、症状が出にくくなっている事が多い。
体の反応が鈍くなっているので、若いころのように高い熱などの激しい症状も出にくくなっている。また、症状を言葉ではっきり表現しなくなりがちなのでかぜの重症度が分かりづらいところがあるので、気をつけてほしい。
お年寄りの様子を日ごろから注意深く見ていてカゼの早期発見、早期治療に心がけて欲しい。


[漢方薬]


お年寄りの
場合は、「実証」と「虚症」の人を判断し、かぜの「時期」を考えて適切な漢方薬を選ぶ
こと

  • 実証のひととは
    体質ががっちりして、筋肉質、血色良好、胃腸が丈夫で疲れにくいひと。

  • 虚症のひととは
    体質が虚弱な人で、痩せ型、筋肉低下、血色不良、胃腸が弱く、疲れやすいひと。
    お年寄りは、虚証のひとが多い。

*注意点は虚証のお年寄りは、「麻黄」の入っている漢方処方を服用するときには十分、気をつけること。 


<お年寄りのカゼ>

 

タイプ

漢方処方

症状

カゼのひきはじめ

虚証

麻黄附子細辛湯 寒気があり微熱、鼻水
桂枝湯 微熱、汗ばみのある時
香蘇散 気分がすぐれず、だるく胃腸が弱っテいる時
長引いたカゼ

虚証

柴胡加桂枝乾姜湯 寒気がして、顔色が悪い人
参蘇飲 嘔吐、微熱、悪心がある時