アレルギーは、体を守る免疫機能のバランスが崩れて起きる反応。「アレルギー性鼻炎」「アトピー性皮膚炎」「気管支ぜんそく」が3大疾患といわれています。
 
 

小さな子どものアトピー性皮膚炎は、身近な食べものがアレルゲンになる場合が多い。牛乳や卵を使わないアレルギー用食品も開発されています。
  
住宅が気密化するにつれ、ダニが繁殖しやすい環境になってきています。成虫だけではなく、糞や死骸もアレルゲンになるので要注意。

 
花粉症は春先や秋に発症する季節性のアレルギー性鼻炎。道内ではシラカバ、本州ではスギが有名。ほかにもヒノキ・ヨモギなどがアレルゲンに。
 
浴室、押し入れ、トイレなどに繁殖するカビ。アレルギーの原因になるほか、種類によっては発ガン性もあるこわい存在です。

 
住宅建材接着剤に含まれる防腐剤の一種。直接のアレルゲンではないにしろ、アレルギーを促進する物質として問題となっています。

 
  
アレルギーの症状はさまざまでも、発症するメカニズムはほぼ同じです。

 
  
アレルギーに対する抵抗力には個人差があります。免疫力を高める食事や生活環境の改善で、アレルギーに強い体質をめざしましょう。
カーペットに落ちた食べかすはダニの餌になります。掃除機をていねいにかけ、ゆっくりと吸い込むことがポイント。フローリングは水ぶきが効果的です。
ダニは水洗いでほぼ死滅します。ダニのすみかとなるぬいぐるみやカーテンは、水洗いしてよく乾かした後、たたいてダニの死骸をきれいに落とすこと。
ダニは50℃以上の高温が苦手。布団を干す時は、黒ビニールなどで覆うと効果的。
だたし、花粉のシーズンに洗濯物や布団を外に干すのはいけません。
ダニやカビは湿った場所が大好き。天気のいい日は窓を開け部屋に風を通しましょう。畳にカーペットをひくのは、風通しが悪くなるので避けたほうか無難。
 
アレルギー体質の人がふえた原因は、肉を中心とする欧米型の食生活と食品添加物だといわれています。伝統的な和食を基本に、手づくりの食事を心がけましょう。
青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)には免疫の働きを正常にする作用があり、きのこには免疫力を高める成分が含まれています。きのこの中でも特に干しシイタケに多く含まれます。

お茶の成分カテキンには、ヒスタミン(アレルギー反応をひきおこす物質)が暴れるのを抑える作用があるといわれています。
1日10杯以上飲むと、アレルギー予防が期待できるかも。

 
  

アレルギー体質を完全に治す薬はありません。ここに紹介するのは、すべて症状をコントロールするための薬です。

  
 

ぜんそくの人が使っていけない薬は?
苦しいからといって、市販のせき止め薬を飲むのは危険です。また、解熱・鎮痛薬のアスピリンやイブプロフェンなども、ぜんそくの発作を誘発する可能性があります。とにかく市販の薬を購入する前には、薬剤師からきちんと説明を受けてください。
花粉症の飲み薬は眠たくなると聞きましたが・・・。
ヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン剤入りの鼻炎薬は、脳神経に作用する薬です。頭がボーッとしたり眠けをもよおすことがあるので、車の運転はすすめられません。夜寝る前にだけ飲んで昼間は我慢したり、夜に飲むと翌日に弱い効きめが持続するタイプを選ぶなど、薬の飲み方に工夫が必要です。

監修:(株)ツルハ総合研究所
制作協力:相 模 漢 方 薬 局