アトピー性皮膚炎


アトピー性皮膚炎とは

特定の抗原(ほこり、ダニ)で、生体が過剰な反応を起こして発現する皮膚炎のこと。
症状は強いかゆみと湿疹。かゆみは我慢しないで掻くと、皮膚がきずつき、そこから細菌が入り症状が悪化する。
アトピー自体よりも感染症のほうが、ひどくなることがしばしばみられるので、そのかゆみを軽減する治療がまず最初かもしれない。

※アトピーの人は外界の刺激から皮膚を守っているバリア(皮膚から分泌 される脂質でできている薄い膜)の機能が低下しているため軽い刺激に対しても強く反応するため、普段から「スキンケア」をかかさない事と、「ライフスタイル」の整備に努力するこよが、大切である。


「スキンケア」について


「スキンケア」とは

医薬品を用いずに、皮膚の健康を維持したり、皮膚の病気を予防したりすること。

「スキンケア」にできることは

  1. 皮膚を清潔に保つ

  2. 乾燥から皮膚を守る

  3. 紫外線の害から皮膚を守る…のようなことがある。

*「スキンケア」で気をつけたい事!

  • お風呂やシャワーで皮膚を優しく洗浄する。
    タオルを使いごしごしと洗わず石鹸、シャンプーをよく泡立てて洗う。

  • 入浴により、皮膚の 角層に侵入した水分が、急速に蒸発する肌の弱い人はその人にあった漢方浴剤( 入浴剤は水分の蒸発を抑え、保持水分量を高める)を使う。

  • 入浴後はできるだけ早くに、刺激の少なく肌の保護と保湿のいいスキンケア用のクリームや漢方軟膏を塗る。塗るときは、強く擦りまないようにする。

  • 肌が乾燥しやすく、カサブタがある人は、入浴時間を短くするかシャワーだけにする。そして、低刺激性のシャンプー石鹸で、洗いすすぎを充分にする。

  • 自分の肌に合う、違和感のないスキンケア用品を使う。

  • 皮膚病になってしまった場合は、専門医に急いで診てもらう。


赤ちゃんのスキンケア

  1. 赤ちゃんの皮膚は未熟で、傷つきやすく菌に感染しやすい。
    いつもきれいにしているように心がけてほしい。

  2. 入浴する際には、お母さんが石鹸やシャンプーを自分の手で泡立てて、 優しくゆっくりと洗ってあげる。漢方浴剤を煎じて、その煎液をお風呂の中に適量加えて入浴するのも一つの方法。

  3. 入浴後は肌の保護と保湿にいい漢方軟膏やクリームを塗ってスキンケアにつとめること。    


富山医科薬科大学の病院では、アトピーの人に地黄当帰をそれぞれ4グラムずつを処方し、それを煎じ、抽出した液をお風呂にいれ、入浴させているとのこと。

 


「ライフスタイル」について


普段の生活から整備しなおし、規則正しく、バランスのとれた食事をするように心がける。

*気をつけたい事!

  • 皮膚は清潔にそして、しっとりと、

  • 皮膚を優しくいたわる。(アクセサリー、下着にも慎重に)

  • 汗のかき過ぎは大敵

  • ストレスを減らす工夫を

  • 食べ物は慎重に(アルコール、コーヒー、蛋白質)

  • 換気をよくする。通気をよくする。

  • 暖房機、カーペット、ぬいぐるみの再点検。

  • ペット(室内)の禁止(ダニ、ほこり、かび)

  • 禁煙(室内)

  • 日光浴は諸刀の剣(紫外線が悪化の原因になる時もある)


[漢方薬]

アトピーの人は、しばしば他のアレルギー疾患を合併していることが多い。
その様な時は、まず、体質改善をするか、十全大補湯や補中益気湯で、基礎体力の調整、強化を図るといい。
“腎虚”のひとは、補腎系の漢方薬(八味丸、六味丸、他)を選択したい。


十味敗毒湯 
柴胡、桔梗、センキュウ、茯苓、防風、桜皮、甘草、ケイガイ、独活、生姜で構成された漢方処方。
    
温清飲
地黄、芍薬、センキュウ、当帰、オウゴン、黄柏、黄連、山梔子で構成された漢方処方。

タイプ 処方名 症状
実証 消風散 患部が発赤、湿疹が湿、かゆみ
白虎加人参湯 患部が発赤、湿疹が湿、かゆみ
越婢加朮湯 かゆみ、口のかわき
黄連解毒湯 かゆみ、皮膚が熱感、炎症
中間症 十味敗毒湯 発赤、かゆみ
温清飲 発赤、かゆみ
ケイガイ連翹湯 皮膚が浅黒い、手のひらに汗
虚証 柴胡清肝湯 神経質、風邪を引きやすい
桂枝加黄耆湯 ジクジクした発疹、発汗